News & Blog お知らせ・ブログ
バロックを弾こう、そして倍音に耳を傾けよう
バロック音楽というと、格調高い印象が強いですよね。
実は、barroco「いびつな真珠」という意味なのだそうです。
当時の感覚からすると、それまでのルネッサンス期の音楽にくらべて、いびつで歪んでいる・・・蔑視の意味がこめられていたようです。
現在では、上品で典雅な音楽の代表です。
今日ご紹介する「ミュゼット」は、17世紀末から18世紀中頃(江戸時代末期)にかけて
フランスの宮廷で流行した小さなバグパイプの響きをイメージした舞曲です。
バロック時代では、交通手段が馬車でした。
ですから、現代とはテンポの感覚が違います。ゆっくりめで宮廷舞踏の優雅なテンポ感を表現してみましょう。
巨匠バッハの作品「ミュゼット」で「倍音」の面白い実験をしてみました。
①最初の音「レ」のオクターブ下の音を、音を出さずに下げておきます。
②「ミュゼット」を弾いてみます。
さあ!どんな音が鳴ったかな?
すごい、すごい!
これが「倍音」です!
共鳴して鳴り続く倍音の効果です。
種明かしをすると・・
たとえば、「ラ」の音を打鍵すると「ラ」の音がきこえます。
でも、鳴らしている音以外の音が同時に鳴っているのだそうです。
これが、倍音です。
鳴らしている音よりずっと高い周波数の音が混ざり合いながら、同時に鳴っているのです。
ピアノ以外の楽器でも同じ現象がおきます。
特に倍音が多い楽器はシンバルで、逆に少ない楽器はリコーダーです。
楽器には不思議なひみつがかくれているのですね!